こんにちは。隼あやめです。
皆さんは、「人に認められたい」そう思ったことはありますか?
「認められたい」とまではいかないまでも、「褒められたら嬉しい」「よくできたら褒めてほしい」、そう思うことはあるのではないでしょうか。
このように、人は誰もが大なり小なり、「他者から認められたい」という承認欲求を持っています。
それ自体は本能的な欲求で、人が社会生活を営むうえで必要不可欠なものになります。
ですが、その欲求が過剰になると、実は、意外な弊害が出てくるということはご存知でしょうか。
ここで、ある女性のケースをご紹介します。
飲食店で長年店長を務めた40代女性の方。(ご本人の了承を得て掲載しています。)
彼女は小さい頃から親に厳しく育てられ、「もっと頑張らなければ認めてもらえない」という思い込みを抱えていました。
インナーチャイルド(満たされない子どもの心)を心に残したまま大人になり、「褒められる自分」「すごいと思われる自分」でいることが、いつの間にか人生の目的のようになっていたのです。
そのため、仕事では常にテンション高く、睡眠時間を削って誰よりも働き、誰よりも結果を出そうとし続けました。
不思議なことに、働いている間は「疲れた」と感じない。
むしろ「頑張っている私が好き」「こんなに動ける私ってすごい」と、ハイテンションのまま走り続けられたのです。
ですが、身体は正直でした。
30代半ばで、心身ともに、かなり深刻な不調が次々と現れました。
心は「まだまだ頑張れる」と叫んでいても、身体は「限界を超えている」と悲鳴をあげていたのです。
承認欲求が強くなるとどうなる?
承認欲求は人間の自然な感情
承認欲求とは、人間が持つ自然な欲求のひとつです。
(心理学者マズローの欲求5段階説では、「社会的欲求」や「承認欲求」として位置づけられています。)
私たちは小さな頃から、親や先生に褒められることで安心感を得たり、他人から評価されることで自信を持ったりしてきました。
つまり、「人に認められたい」「必要とされたい」と願う承認欲求そのものは悪いものではなく、成長や挑戦を後押ししてくれる自然な感情なのです。
問題は、その承認欲求が 過度に強くなったとき。
「人に認められなければ自分には価値がない」と思い込んでしまったり、自分の存在意義や幸福感が「他者の評価」に強く依存してしまうと、心身に大きな負担がかかり疲弊してしまいます。
たとえば…
- 「認めてもらえなければ価値がない」と感じる
- 「仕事ができない自分はダメな人間だ」と感じる
- 褒められないと不安になる
- 常に結果を出そうと頑張り続ける
- 無理をして心や体を犠牲にしてしまう etc…
心理学的に見ると、これは「自己肯定感の低さ」と深く関わっていて、内側では「認められなければ」という不安が強く働いている状態です。
「本当の自分をそのままでは受け入れられない」
そんな思いが、過剰な承認欲求を生み出してしまうのです。
インナーチャイルドとの関係
承認欲求が強い人の背景には、幼少期に「ありのままの自分を認めてもらえなかった」経験が隠れていることが多いです。
「いい子でいなければ愛されない」
「頑張らなければ存在を認めてもらえない」
そんな無意識の思い込みが、大人になっても心の奥で影響を及ぼします。
先ほどお話しした40代女性もその典型でした。
彼女は親からの厳しい言葉をきっかけに「すごい自分でいなければならない」と心に誓い、仕事で結果を出すことが人生の目的になっていました。
波動的な視点から見た承認欲求
スピリチュアルな観点で見ると、承認欲求に振り回されているときの波動は「不自然な状態」だと言えます。
なぜなら、そのエネルギーは「外側」に向かっているから。
「もっと認めてほしい」「もっと高く評価されたい」という思いは、潜在意識の奥で「今の自分では足りない」という抵抗感を生み出します。
この抵抗こそが波動を乱し、本来の調和から遠ざけてしまうのです。
承認欲求を満たすために頑張り続けると、一時的には達成感や高揚感を得られます。
ですがそれは、 本来の自分(魂)から湧き上がる自然な喜びではなく、外側の期待に応えるために、無理やり作り出した高いテンション にすぎません。
そのため、波動的にはとても不安定で、長期的には波動の低下につながっていくものです。
そして、波動の不調和は心や体にも影響します。
承認欲求に従って無理を続けると、心や体に負担がかかり、エネルギーのバランスが崩れて病気や不調を招きやすくなるのです。
実際、彼女が経験した体の不調は、「本当の自分」と「承認欲求で動く自分」との不一致が、サインとして身体に現れたものだったのかもしれません。
解決のカギは「自己承認」と「メタ認知」
自己承認
波動が本当に高い状態とは、外からの評価に頼らなくても「私は私でいい」と思えることです。
これは自己承認と呼ばれ、誰かに褒められたり評価されたりしなくても、自分自身をしっかりと認められている状態です。
承認欲求そのものを否定する必要はありません。
それは人間にとって自然な欲求だからです。
ただし、他人の評価に依存して承認欲求を満たそうとすると、心の渇きはいつまでも続き、エネルギーは不安定になってしまいます。
本当に大切なのは、自分で自分を承認する習慣を持つこと。
そうして自分を受け入れられるとき、心も体も自然に調和し、波動は安定します。
そしてその安定した波動こそが、豊かさや人間関係の調和を引き寄せる力になっていきます。
具体的には、
- 小さなことでも「これでいい」と自分を受け入れる
- 人の評価ではなく「本当は自分はどうしたい?」と問いかけてみる
こうした習慣を繰り返していくうちに、承認欲求は「自己成長のエネルギー」へと変わり、心の波動も自然と整っていきます。
メタ認知
ここで重要なのが、「メタ認知」の力です。
メタ認知とは、自分の思考や感情を一歩引いて客観視する力のこと。
例えば、
- 「なぜ私はこんなに頑張らないと気が済まないのだろう?」
- 「この行動は本当に自分を幸せにしているのだろうか?」
と、自分の行動や思考の背景に目を向けられるようになると、インナーチャイルドに振り回される生き方から少しずつ抜け出しやすくなります。
心理学的に見ても、承認欲求の強さ自体は「悪」ではありません。
問題は、それに自分で気づかず、無意識のうちに人生を消耗させてしまうことです。
メタ認知を通して、自分の行動の背景にある「無意識の欲求」に気づけるようになると、心も身体も驚くほど軽くなり、波動も整いやすくなります。
承認欲求と成功の関係
面白いのは、承認欲求が強い人ほど「成功」を引き寄せるということです。
なぜなら、承認欲求が強い人は、強いエネルギーと行動力を発揮するから。
このように、テンションが高く外向きのエネルギーを放つ人は、物質的な成功を手に入れることが多い傾向にありますが、その成功は「不自然なエネルギー」で走り続けた結果であることは先に述べた通りです。
先ほどの女性も、強いエネルギーと行動力どちらも持っているので、成功することは間違いないと確信しています。
ただ、短期的には結果を出すことができても、心身が疲弊しないよう注意をしながら、見守っていく必要があると感じています。
まとめ
承認欲求は誰もが持っている、とても自然な感情です。
「認められたい」「褒められたい」と思う気持ちは、私たちを成長へと導いてくれる大切なエネルギーでもあります。
ただし、その欲求が強くなりすぎると、外側の評価に振り回されてしまい、心も体も大きな負担を抱えることになります。
心理学的には、インナーチャイルドの影響、スピリチュアルな視点では波動の乱れとして現れてくるのです。
大切なのは、他人の承認を追いかけるのではなく、自分で自分を認めること。
「私は私で大丈夫」「すでに十分価値がある」
そう思える瞬間を少しずつ増やしていくことが、自己承認の第一歩です。
自己承認の習慣が身についていくと、心の波動は自然と整い、安心感や喜びをベースにした生き方ができるようになります。
そうなれば、外側の評価に依存しなくても、自分らしい人生を引き寄せていけますよ。
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